A でも急がなくてはなりませんから、トーンダウンしないでください。(笑)
小原 じゃあお許しを得たということで。
司会者 手短に1点だけ。その銀行の「甘え」という言葉が何回も出てくるわけですが、その象徴として2001年のペイオフが延期されるかどうかという問題が1つある。実はこの間ある所で速水総裁と個人的にお話したときも、やはり総裁は「2001年4月にやる」というふうに言いながら、最後の最後は延期しなくてはいけないと思っておられるのではないかなと個人的に思ったのです。で、銀行の幹部もどうもそういう感じをもっているのかなあと思うわけです。
そこのあたりポイントを、ペイオフの延期の話をちょっと手短にお願いします。
小原 ペイオフの延期は、延期せざるを得ない状況がくるというのが、恐らく正しい見方ではないかと思うのです。だから、そういう状況がこないように本当は今日から何か始めないといけないと思いますが、何を始めるかといったら、金融再生委員会のなかでもいいですし、経済戦略会議的なところのなかでもいいのですが、本当に専門家が集まって、それから実務者なんかも集まって、どういう社会になるのかというシミュレーションを始めないとだめだし、本当にこういう金融システムがほしいというのをつくってから何か行動をしなければいけないと思うのです。
今なんか誰にも分からないんですよね。私も分からないし、大手銀行の頭取にも分からない。みんなが手探りで、多分自分だけはうまくいくんだという感じでいっていますから、普通に考えれば、資金流出とか、そういう混乱というのは起きるはずなんですよね。それがやはり起きては困るといえば、ペイオフは延期します、そしてこういうふうにします、ああいうふうにしますと、いろいろなものをそこで設定するということにならざるを得ないということではないでしょうか。
司会者 どうぞお待たせしました。皆さんいろいろコメントやご意見があると思いますので、Cさんどうぞ。
C まず今まで市場の評価を大事にしなくてはいけないというふうに言われているわけですが、株が上がっているというのも市場の評価なわけで、そうするとただ同時に今上がっているのは恐らく市場が間違っていて、数カ月ぐらいのちには市場が間違いに気が付いて訂正するだろうという予測なわけです。しかし、これは市場が評価するという話と何か矛盾がないのかと思うのですが、これが第1点の質問です。