司会者 ただ、今の話は、イールドカーブの異常な形態を直すことはできますけれども、金利全体が高くなるということは阻止できませんね。
鈴木 だけどね、アンカーになっているのは短期金利で、短期金利は、日本銀行が完全にコントロールできているんですから。あのマーケットでは、完全に日本銀行がオールマイティみたいなマーケット。
だから、ここがアンカーで低いところにある限り、イールドカーブが直るということは、即金利水準が下がるということ。
C それだったら、長期金利というのは短期金利さえしっかりやっていれば……。
鈴木 日銀の論法はそうですよ。セグメンテーションだって、そんなに長期間続かない。日本のマーケットは、そんなにセグメントされていないんですから。
だから、これはほうっておけば長期金利は下がってくると。我々は、間違いなく短期金利市場超緩和の状態に置いているのだから、これを続けてるうちに、間違えました、ラショナルじゃありませんでしたと下がってくるだろうと。これが日銀の……。
それに対して僕は、だめだと。そんなことを言ってたんじゃだめでね、例え一時的でもセグメンテーションが起きているとしか考えようがない以上、ツイスト・オペをやるべきなんです。
C ツイスト・オペは、そういう形でもって、長期金利をある程度、日銀のそういうオペとか操作を通じてやろうという癖がついてくると、だんだんツイストではなくて、次の段階、今出ているようなそういうふうな日銀引受なども含めて、何とかおまえらやれよという、そういうふうな習慣がだんだんついてこないですかね。
鈴木 それが怖いというのは、日銀のツイスト・オペ拒否の1つの理由ですね。だけど、そんなものを怖がるな。独立性は新しい日銀法で保障されているのだから、どんどんとやればいいと思うんです。
C 新しい日銀になって、今、一番おかしくなっているような気がしますが。
鈴木 今は、そういうところにありますね。
C またそれは。
鈴木 それから株価については、田中直毅さんが言っているのはとんでもない。あんなのはだめ。だけど経団連本体が言っているのは、それは、皆さん方、話し合ってそういう契約が結べればやってもいいでしょうという感じはします。
司会者 どうもありがとうございました。またいろいろご相談に上がりますので、よろしくどうぞ。
[文責事務局]