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司会者 そこは、民営化というのは非常に重要なポイントになってくると思いますね。

B 法律上のね。

司会者 そうですね。Cさん、すみませんでした、どうぞ。

C でき上がりについては、僕は、そんなに世の中に大きな対立構造はないと思うのです。確かに、いきなり市町村をやめろと言ったら、当然、市町村は抵抗するだろうけれども、理屈としては、そういう方向に行かざるを得ないだろう。着地点としてはわかるんですよ。ただ、そこにどう向かっていくのかというときに、自由党の政策を見ていると、基本的に新保守主義なのだけれども、ものすごく難着陸路線ですよね。ともかく、今、問題を出さないように、たくさん麻酔薬を打って輸血をやって、ともかくふかして、ふかして、ふかして、そこに行こうと。

逆に言うと、確かに、今、鈴木さんの言葉を聞くと緊急避難だと。でも、毎年緊急避難をやって、多分、緊急避難をやめられない構造ができてしまうわけですよ。その緊急避難をやりながら、こういう目指す方向に行けるのかどうかという、要するに、長期の金利と短期の金利が、こんなになって、違うのではないかという感じのところがどうもあって、本来、これをやるんだったら、相当な覚悟を迫るとか、ある程度、そういうつっかい棒を外して、現実の危機的状況がみんなに共有できるような政治環境をつくらないと、こんなのはできない。ふかしながらやって、頓服打って輸血してこれをやりましょうなんていうのは、僕はあり得ないと思うんです。

鈴木 Cさんね、我々自由党がほんとうにやりたいのは、この短期、中期、長期の長期なんですね。

ところが、今、短期と中期がてんやわんやになってしまっているから、だからそっちのこともやって。本来、我々は短期、中期は、それは頓服を飲ませているかもしれないけれども、本来のターゲットでないんですね。

C だから、その短期と長期の折り合いをどこでつけるんですか。多分、今みたいな短期はやめられないですよ。

鈴木 だけど、例えば消費税を一時凍結するというのは、まさに短期でインターテンポラル・サブスティテューションをねらっているのですが、同時に長期をにらんでいるから、立ち上げていくときは、もう保険制度はやめてこれで基礎年金、高齢者医療、介護をやりましょうという改革につなげようとしているんですよね。

 

 

 

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