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スペシャル・トランスポート・サービス(STS)

障害者や高齢者のために、公共交通の路線運行以外に移動サービスを提供することである。通常は、車椅子が搭載できる特殊な車両で行うことが多い。このサービスは、市町村がボランティアやNGOの協力により実施している。国レベルでの助成制度などはない。利用する側からすれば、自分の都合にあったサービスが提供されるので便利である。しかし、サービスを実施している市町村にとっては、かなりコストがかかるため、年間の利用回数を制限していることが多い。大都市で公共交通が発達している場合には、公共交通機関をバリアフリーにすることを合わせて進める。それによって、より自由度の高い移動可能性を提供することができる。

 

道路交通の安全対策

道路交通については、運輸省は自動車の安全基準や事故の分析などを行い、建設省は道路を建設し、警察が道路交通の流れを管理している。運輸省では、自動車の側面衝突の際の安全性向上やチャイルドシートの設置義務など、運転者や同乗者の死亡を防ぐ対策が実施されている。特に事業用の自動車について、事業者の安全管理の徹底、事故防止対策の提示などを行っている。交通事故についての総合的な調査分析を行うための組織として、交通事故総合分析センター(財団法人)がある。建設省は、事故が起こりにくいような道路構造の解明と改善が行っている。警察は、交通の流れの管理や信号システムの改善を行っている。

 

 

 

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