自動車NOx法
正式名は「自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減に関する特別措置法」。1992年6月に公布された法律で、大気汚染が著しい首都圏と関西圏を特定地域に定め、ディーゼルトラック等の排出ガス、特に窒素酸化物(NOx)の削減を目的としている。特定地域とは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県にある196市区町村である。制定に伴って、「運輸業に係る特定地域における自動車排出窒素酸化物の抑制を図るための指針」が1993年2月に定められた。しかしながら、現在、この法律による大きな排出ガス削減は生じていないとする声が多い。
海洋汚染
比較的大規模に海が汚されること。主な原因は沿岸や河川、船舶から排出される汚染物質や廃棄物の海洋投棄等である。海上保安庁の海洋汚染調査によると、97年に我が国周辺海域で確認されている海洋汚染のうち、その半数以上が「油」によるものとなっている。97年に起きた「ナホトカ号」の事故以来、大規模油流出による海洋汚染は深刻化した。油流出による環境汚染を防止するものとして以前から海洋汚染防止法が制定されていたが、「ナホトカ号」の事故をきっかけに、船舶構造の強化や流出油回収策を主とする運輸省、海上保安庁の海洋汚染防止策が進められている。