私どもも中心メンバーでいろいろやったのですが、東京では江戸川の西渚、東渚だったか、臨海公園が「日本の渚 100選」の中に入っています。おそらく名簿が私のほうにありますが、金沢八景のほうにも「日本の渚」の中に選ばれたところがあると思います。
しかし、総体的に100選の中の約3分の1は人工海岸でした。それを保全するために、行政も市民も非常に悪戦苦闘していますが、一番問題点は工法、工学上における工法です。例えば日本列島のどこに行ってもほとんど離岸堤があり、それで国土が守られている。それはいいのですが、その離岸堤を入れたことによって砂が流出される。
あるいは漁港をつくる。ほとんど1協同組合に1漁港があります。すると必ず突堤が出ます。突堤が出た反対側、あるいは東風のところならば、西側は砂浜になるけれど東側は侵食されます。それから、南西風が吹くところはその反対側は砂浜がたまるけれども、こちらのほうは侵食されるとか、方角的な問題もあります。
東京では小さいながらも、先ほどおっしゃったようにお台場公園、あれもこの間トラックで何十台か何百トンか砂を入れたと思います。しかし、江戸川の西渚、東渚のほうはなぜか消耗がそんなに激しくない。地域的な要素や、そのときの気象条件、風向、風力、いろいろ作用される面があると思いますが、どうかせっかくつくり上げたものですから諦めないでほしい。
縦横のあなたがたの声を吸収するところもありますので、どうか今後とも市民運動をしっかりやっていただければと思います。よろしくお願いいたします。
工藤 本当にありがとうございます。
司会 そういうことで、短い時間でしたが、皆様いかがでしたでしょうか。それではほかにご質問がなければこれで終わりにしたいと思います。本日はどうもありがとうございました。もう一度工藤さんに大きな拍手をお願いいたします。
工藤 どうもありがとうございました。(拍手)