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そうかと思えば深い海からもやってくる。見るからに凶悪そうなすごい顔をしていますが、ホウライエソという深海魚です。体の脇に光っているのは発光器です。夜になるとネオンサインのようにきれいに見えるのですが、こんなのも生きた状態で東京湾で捕獲されました。

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そうかと思うと、これは深海の逆、深山からの来訪者でイワナです。イワナと言えば深山幽谷、山の上の魚ですが、何を血迷ったか東京湾で生きたまま捕獲されたのがこれです。もともとサケの仲間というのは海の中でも川の中でも生きる能力を持っていますので、生理的にはいてもおかしくないのですが、不思議ですね。

こいつが来たのはたぶん多摩川あたりの可能性が高いのですが、いずれにしても東京湾というのは沖合からのつながり、川からのつながり抜きには生き物たちを語ることはできません。

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そうかと思うと、外国からもいろいろないきものが連れてこられています。これは最近非常に多いです。船の科学館あたりの岸壁でもいっぱい見られます。緑色をした目立つ貝ですから、帰りがけにでも見られるかもしれません。ミドリイガイという貝です。これは東南アジアやインド洋が原産地で、熱帯地方の付着性の二枚貝ですが、ここ数年、暖冬続きの東京湾で完全に定着しました。

それまでは偶発的に入ってきても、冬が来ると死んでしまって、東京湾の中では子孫を残せなかったのですが、暖冬で生き残る親が増えてきた。それから、発電所などで温排水が出て、1年中暮らせるような温かい海が増えた二つの要因で、この3年ぐらい爆発的に増えている貝です。

<スライド故障>

それではスライドが復旧するまでの間、先に人工海浜の話をしたいと思います。時間のほうもあと15分ぐらいしかありません。最後は東京湾の環境復元、今日のオチの話ですが、赤いところが人工海浜の分布です。千葉県の幕張沖あたりに非常にいっぱいあるのと、この近所ではお台場にあります。私の地元の横浜でも、海の公園というのが金沢八景のところにあります。

 

 

 

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