そして四川の人たちは麻婆豆腐をつくりましたが、日本では唐辛子のからさでやりますが、向こうの人は山椒のからさでやります。ものすごくからいですが、おいしい味でした。そういったこともありました。
添加物はそれで終わりまして、今度は海洋汚染防止法、これはもう聞きかじりです。商船三井客船の元社長の相崎さんに聞いたり、海事史学会の理事の山田さんに聞いたり、また運輸省の人に聞いたりということで寄せ集めの知識ですが、海洋汚染防止法は1970年に国際条約で海洋汚染に関する防止法と、海上災害に関する危険防止法とが定められました。
現在は国際条約の規定により、すべての汚染物質は、一切海洋投棄してはならないということになっています。ただし例外として船が航行中にエンジン室から出る汚水、これをビルジと言うのだそうですが、このビルジは垂れ流しても仕方がないし、また流してよいとして例外となっています。それと調理室から出る残滓、食べ物のカス、いわゆる生ゴミですが、これは領海から12海里の地点ならば捨ててもよい。領海が岸から12海里ですから、その12海里からさらにまた12海里、合計で岸から24海里のところならば捨ててもよいということになっています。また粉々に粉砕したキッチンの残滓は2.5ミリ以下であれば3マイル以上の沖合であれば例外として認めるとなっています。
すべてのプラスチック製品の海洋投棄は全面禁止だそうです。ただしプラスチックを公海上の船内で燃やすことは認められているが、そうでないときはまた陸上に運んで処分をしてもらうということです。
それから船には屎尿がたまります。人体から出る汚物ですが「第1処理設備が完備している船であれば」と、第1処理設備ということを私はよく理解をしておりませんが、その第1処理設備を通した上で公海上でならば捨ててもよい。第1処理設備のない船は大型タンクを備えていて、その中に乗客の汚物をためておいて、船が港に着いたときに屎尿処理のバキューム船がやってきて屎尿を汲み取って汚水処理場に運び、浄化をした上で海に流しているそうです。
船から出た一般ゴミ類は圧縮して固めて、港に着いたときに陸揚げにする。海洋投棄は認められていません。空き缶も同じで、船の中で圧縮して固めて港に着いて陸揚げしてリサイクルに回します。空き缶も捨てないで陸揚げしてリサイクルに回すそうです。私がカリブ海の海上でノルウェーの船、“ソブリン・オブ・ザ・シー”に乗っていたときに、やはり船員専用のデッキがあり、そこを見ていると沖のほうでキッチンのゴミを捨てているのを見ました。