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泥棒にしてもやはり自分の身が恐ろしいでしょうから、いままでこういった大きな客船、クルーズ船に彼らが乗り込んできた例はないです。ただ万が一ということもありますので、われわれはそのエリアを通過するときには、お客様にもノティスを出し、夜はすべて外側に向いている扉は閉めて、そこに当直を置いて当直体制を敷いていることは事実です。

つい最近、昨日か何かの新聞で見ましたが、やはり政府が対策委員会をつくったというのを聞いています。しかしあまり昔ながらのかっこいい海賊ではないです。

質問 私は一昨年から、去年、今年と3回続けて“飛鳥”に乗っていて、その際に気がついたのですが、そこのタイトルに船内環境と書いていらっしゃいます。フォーマルやインフォーマルのときは別ですが、普通のカジュアルのとき、あるいは普通の朝食、昼食に、差別用語でたいへん失礼ですが、土木作業者、昔だと土方と言いましたが、あのようなタオルを首に巻いたり、冷や飯草履で入ってきて、悠々としてやっている。

このことは今度ベストセラー作家の内田康夫さんが『ふりむけば飛鳥』という本をお出しになっていて、その本の中でもだいぶ触れていらっしゃいます。リピーターとしてはそういうようなのはどうかなと思います。

私は実は今度1月から40日ほどのオセアニアクルーズでまいりましたが、そのときは野崎船長ではなく幡野船長だったのですが、世界クルーズよりもさらにクルーや設備は素晴らしいですが、そういった点の内容がすごく郵船なり“飛鳥”のお名前に傷がつくのではないかと言いたいような方々がけっこう多かった。

船が着くとランドツアーが必ずあります。多いのは5泊6日ぐらい、船が次のところに行くまで、いろいろなところに泊まって歩いていくのですが、そのときに海の貴婦人“飛鳥”という名前につられて私は乗ったのですが、着るものもどうかと思うような着物でリュックサックを背負って、お尻を落として踵をついてベタベタ歩くような貴婦人がたくさん乗っていらした。

ランドツアーなどは、貴婦人の“飛鳥”に乗ったのになんて惨めなのだろう。これはボートピープルか、敗残兵ではないかというような気がしましたので、そういった点に対する郵船クルーズなり“飛鳥”のほうのご指導などは何かお考えになっていらっしゃるかどうかをお願いします。

野崎 たびたび乗船いただきましてありがとうございます。服装の件ですが、いまおっしゃったように特に長いクルーズでは服装については乱れが出てくる。確かに服装のドレスコードは“飛鳥”に限らず客船は皆つくっているのですが、ドレスコードは夕食のときからお休みになるまでのドレスコードです。当然のことながら朝、お昼はカジュアルでよろしいというのが一般的な常識です。

 

 

 

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