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誕生した子どもが非婚カップルから生まれたケースの割合は39%であるが、第1子の場合には53%が非婚カップルから生まれた子どもである(1996年)。非婚カップル240万組のうち110万組には子どもが少なくとも1人はおり、そのうちの半数は2人以上の子どもがいる(1998年)。従ってフランスでは、出生率の減少は、婚姻率の低下が直接的な理由となっているとは見るべきではないと言えよう。

 

図表6:世代別平均初婚年齢と非独身率

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注:非独身者とは、婚姻ないし非婚カップルを形成している者をさす。

出所:INED

 

3 深刻化する高齢社会

 

フランスは、世界で最も早く高齢化を経験した国として知られている。19世紀を通して死亡率が低下したのと同時に出生率も低下したために、人口の高齢化が進行したのである。今世紀初頭にはすでに60歳以上人口の割合は約13%となったが、日本がこの水準になったのは1970年代半ばである。

 

 

 

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