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(3) 在宅福祉事業

1] 在宅福祉事業

高齢者福祉予算の配分状況からも明らかなように、大邱市における在宅福祉事業は少数の福祉法人や非営利法人によって、低所得層の高齢者を対象に無料あるいは実費サービス料でささやかに行われている段階に過ぎない。

在宅の要介護高齢者等のための福祉サービスとしては、1999年11月末で、家庭奉仕員(ホームヘルパー)派遣センターが5か所、デイケアセンターが1か所、ショートステイが1か所(2000年に1か所増設される予定)あり、サービスを提供している。家庭奉仕員派遣センターには1か所当り7,300万ウォン〜7,500万ウォンの補助がなされている。

2] 敬老食堂

社会福祉法人や老人福祉会館、そして宗教団体が運営主体となっている敬老食堂については、これまで4か所に対し7,440万ウォンを支援してきたが、7か所増設すると共に補助金も1億9,655万ウォンに増額し、サービスを拡大している。敬老食堂の場合、1か所当りの利用者を1日平均300〜400人と想定し、週5日の体制で運営している。

3] 老人の家

老人の家は毎年2〜3か所のぺースで増加してきており、1999年にも2か所が新たに増加し、27か所になる。1所当り平均4名の高齢者が共同生活を送っている。また老人の家に対しては、保健所(韓国の場合、保健所は保健医療サービスも行っている)からの看護婦の派遣、付近の養老院や療養院のリハビリ室の利用などの便宜を図ると共に家庭奉仕員の派遣等を並行して実施している。

4] 高齢者余暇施設

高齢者のための余暇施設としては、老人会館1か所、老人教室・大学21か所、敬老堂970か所など、全部で992か所がある。これに対する運営費の補助金として18億5,300万ウォン(老人福祉会館に7億1,100万ウォン、老人大学に4,000万ウォン、敬老堂に11億3千万ウォン等)の補助が行われている。

さらに、2000年の開設を目途に、東区、南区、北区に各1か所ずつ老人福祉会館の建設を進めている。

 

(4) 施設福祉サービス

高齢者福祉予算の相当部分を占めている施設福祉も実際のところ未だ整備されていないのが現状である。1999年では、高齢人口13万2,609人に対し施設の定員は888人と、僅か0.67%のカバー率であり、その殆どが低所得層高齢者に限定されている。

 

 

 

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