III 大邱広域市の高齢者福祉施策
1. 人口高齢化と高齢者の概況
大邱広域市は韓国第三の都市であるが、1995年の時点における老年人口比率(高齢化率)は4.55%で、ソウル(2.88%)、釜山(3.27%)を上回り第一位である。但し、この時点(1995年)における全国平均の5.93%よりはやや低いが、その後1996年に4は5.3%に至っている。
また、1995年時の老年人口を年齢別にみると前期高齢者が3.6%、後期高齢者が1.7%となり、性別には男性の4万7,238人に対し女性は8万5,371人となっている。
大邱市においても年々世帯規模は縮小してきており、1998年末では、平均世帯員数は3.2人であり、単独世帯はも万7,175人(住民登録人口)になっている。そして、一人暮らしをしている高齢者は9,582人で、高齢人口の7.2%を占めている。また、一人暮らし高齢者の48.0%に当たる4,598人が生活支援等を受ける生活保護対象者である。
大邱市の高齢者の生活保護対象者は5,877人で、生活保護対象者全体の13.8%を占めているが、これは高齢人口の4.4%に当たる。これを性別に見てみると、男性1,025人に対し女性は4,852人で、女性の比率が圧倒的に高い。とりわけ在宅介護高齢者では男性411人であるのに対し女性は3,203人と、男性の8倍に近い。