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また、世帯規模の縮小については多人数の世帯の減少が目立ち、例えば、6人以上の世帯は1982年に世帯総数の28%を占めていたが、1990年に15.4%、1997年には10.1%と低下している。そして、3〜4人世帯の割合は著しく増加し、1982年の35.6%から、1990年の49.5%、1997年の55.7%に上昇している。

 

表4 中国の世帯規模の変化

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資料:1982年と1990年は第3、4回人口調査、

1987年は人口1%抽出調査。1997年は人口1,016‰抽出調査。

 

中国の家族の基本形態は「直系家族制」と「核家族制」で、歴史的に併存してきたが、1990年の時点では中国の核家族68.02%、直系三世代等家族18.45%となっている。

いわゆる大家族的世帯はほぼ20%水準であり、小家族的核家族は約70%というのが、今日の中国の家族形態の状況である。

 

表5 中国の世帯形態別割合の変化

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資料:各人口調査

 

4. 高齢者の家族形態

中国の高齢者の家族形態等については近年の調査データがないため、1990年の人口調査結果から、高齢者の家族・婚姻関係を見ると、大部分の高齢者は4人以上の世帯に属していることが分かる。中国の60歳以上高齢者のうち、有配偶者の比率は59.7%、死別率は38.2%、そして未婚率は1.3%、離婚率は0.8%と非常に低く、生涯子どものない者は2%未満である。また、婚姻状況は男女の差が大きく、男の未婚率と離婚率は女より高い。そして、寿命と結婚年齢の関係から女の配偶者死別率は男よりはるかに高くなっている。

 

 

 

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