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ただ、ここで注意したいのは、男女の意識の格差である。現在の市民団体の主力が女性であることは、単に職場の男社会の問題だけではなく、少年期からのこの格差を引きずっているともいえないか。女子生徒の方が「困っている人を助けたい」という遺伝子が多いのかとも考えてしまうが、男の子の人間性の教育のためにも、小中学校からの体験がより必要であろう。

次に保護者・教員の結果を見てみたい。この中に本稿の問題が含まれている。

 

保護者・教員への質問

(保護者70名、教員10名)

 

Q1「ボランティアの経験はありますか?」

(身内の経験者も含む)

 

保護者・教員共に「ない」が大半である。教員の「四〇%」には業務としての指導経験が含まれており、個人としての経験者は少ない。

 

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Q2「学校教育で重要なものは何だと考えますか?」

 

この設間では複数回答可にしたため多岐にわたったが、保護者では予想以上に「心の教育」を望む声が多かった。それに対し教員の中に根強いのが「教科指導」であり、前述したように教員の採用システムによる影響が大きいと考える。

 

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