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「私たちは、親の面倒は見るのが当たり前だと思っている。でも、子供からは見てもらえないとあきらめている世代ですから、主婦が集まると、話題は子育てよりも、老後やいざというときの不安についてが多くなりましてね。私ら、どないなるねんと…。そんなときに、たまたまさわやか福祉財団のことを知って、その趣旨に共鳴して、これや、これやんか!と思ったんです」

長福さんたちは、やるからには、「仲良しグループのボランティア活動」で終わらせたくはない。実績を積み重ねて、地域の中心的な存在として、行政ともパートナーシップを組めるような団体をめざそうと決意。そのためには、しっかりした組織づくりが必要だと考え、事務局の専任スタッフとして七人を配置。また、事務、渉外、コーディネーター等の役割分担を明確にし、タイムカード制を導入して業務を数量化。運営委員会(月一回)や担当者連絡会議(随時)の開催や、業務日報・月報の作成と年度ごとの活動報告書の作成等を行ってきた。さらに、行政との連携や、近畿圏の一三の在宅福祉団体と連絡会を持つなど、ネットワークづくりにも力を入れてきた。

その一方で助け合い活動に関しては、高齢者家庭の家事援助を中心に、外出介助や在宅介護、送迎サービスまで柔軟に対応。なれ合いを防ぐために、定期利用者には数人でローテーションを組んでサービスを行ったり、利用者のプライバシーを守る意味から、違う校区の人を派遣するなどの配慮もしている。

 

 

 

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