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公的介護保険入門講座 NO.21

 

〈かかりつけ医の意見書はどんな内容?〉

 

●心身の状態を詳しく記入

要介護認定をコンピュータによる一次判定だけで行うのは不十分。

介護保険の要介護認定を受ける際、判定資料として家庭訪問の調査結果とかかりつけ医の意見書が使われるが、意見書とはどんな内容なのだろうか。

意見書は、介護サービスを希望する高齢者の主治医に、市町村が求めるものだ。具体的には、医学的な観点から本人の病気や障害、精神の状態などを全国共通の様式で詳しく記入してもらう(下欄参照)。

かかりつけ医がいない場合は、市町村が指定した医師、あるいは市町村立病院の医師に本人が診察を受け、これらの医師に市町村が意見書を書いてもらう。かかりつけ医がいない人が市町村の指定医などの診察に応じない時は、要介護認定の申請が却下されるから気を付けよう。

 

●提出方法は3種類ある

要介護認定を迅速にするためには、意見書をできるだけ早く用意したい。次の3種類のどの方法で提出されてもいい。

[1]高齢者が介護認定の申請をした後、市町村がかかりつけ医に意見を求め、医師が市町村に提出する。[2]要介護認定の申請に先立って、高齢者があらかじめかかりつけ医に意見書の作成を依頼し、医師が市町村に提出する。[3][2]と同様、高齢者がかかりつけ医に意見書の作成を依頼し、本人に医師が意見書を手渡し、要介護認定の申請の時に本人が意見書を提出する。

市町村によっては意見書の提出方法を独自に決めているところもあるので、市役所や町村役場の介護保険担当の窓口に問い合わせてみよう。かかりつけ医の意見書は、あくまでも市町村が医師に意見を求めるものなので、高齢者や家族が意見書の作成料金を支払う必要はない。

 

 

 

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