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最後まで言い切るときつくなってしまったり相手に不快感を与えてしまう場合も多い。だから結論まで自分で言ってしまわずに、聞き手に察してもらおうとするわけです。つまり逆に言えば会話は話し手と同じくらいに聞き手が重要だということですね」

相手が何を言っているかわからない、要領を得ないとぶつぶつ言う前に、聞き手側にも手がかりを引き出す努力が求められるというわけだ。

「漫然と聞くだけでなく、相手が何を言いたいのかを察しながら、時にタイミングを見計らって相手の言葉を引き取って代弁したり確認したりする、このように一つの会話を、参加者が一緒に築き上げようという姿勢があれば、誤解も生じにくいですね」と杉戸さん。

このタイミングというのはひとつの重要なポイントだ。人の話を強引に遮り、常に自慢げに結論付けてしまわないように。

 

 

 

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