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桜井 私どもの最終目標も、組合員との信頼関係でJAに全部任せるぞという高度な意味での信託、それをつくり上げることなんじゃないかと言っているんです。そのためには組合員が新しい協同を事業化してもいいんじゃないか。もっと流動的に地元でやってもらえるように、それをこちらがさまざまな資源で応援してあげるという形ですね。それともうひとつ、これからは住民も自立していかないといけない。リストラで終身雇用も崩れてきて、新しい自分の暮らし方を問い直す契機というか、非常に厳しくもあるけれども新たな環境になってきたわけです。住民が自分たちの住んでいるところに愛着を持って、それを行政がバックアップするようなシステム、社会全体を本質的に再構築することをみなで真剣に考えていくことが求められていると思いますよ。

北 生協として利用者・組合員との信頼関係をつくって、うるおいと温かみのある社会をつくっていきたいですね。普通の民間事業者はその人が介護保険の対象になってから登場しますが、われわれ四名でいえば、元気な時から付き合って、その時々の課程で活動に参加してもらったり、必要なサービスを提供していったりという活動ができるわけです。それが非営利組織の最大の特徴なんですね。そもそも介護とかホームヘルプとかのフォーマルな事業は、もともとインフォーマルな活動から生まれているわけてす。下からの績み重ねというか、四者の協同も中央だけの連携ではなくて、地域の各団体が自立しながら、もっとも身近な生活の場での協同を、ぜひどんどん進めていってほしい。二一世紀への幕開けがそんな形になっていったらうれしいです。

堀田 本当ですね。ぜひそのようにこれからも働きかけていきましょう。今日はどうもありがとうございました。

 

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