和田 社協でいいますと、これまでにも住民参加のいろいろな福祉活動を展開しているわけですが、これからは特に介護保険からはずれる人、そして低所得者問題ですね。これもしっかりと考えていていかなければなりません。それと予防活動にも相当力を入れていきます。ふれあいいきいきサロンがお陰さまでものすごい勢いで増えてるんですよ。誰でも出入り自由で住民の手で協同企画して運営していく楽しい仲間づくりの場所を、歩いて行けるくらいのところに五人から一〇人くらいの少人数を単位としてつくっていく。できれば一〇万か所くらい、どんどん広げていきたいし、これは可能だと思うんです。
堀田 ぜひそう願っています。いきいきサロンはまさに高齢者のみなさんにとって心身の健康維持、予防につながる事業ですし、みなさんに開放されますから、そこからまた新しい連携も生まれてきますよね。
和田 従来の壁を乗り越えて一緒に考えていこうという意識はどんどん強くなってきてますね。JAさんもおっしゃってますけど、たとえば小学校の空き教室をどう使うかとか、施策と体系の違いで従来手付かずだったものも縦割りを脱して自由に考えるという発想ですね。今度、武蔵野市が介護保険の対象外になる人へのサービスを毎年各一千万円を補助して住民に近隣地域で自由に福祉事業をやってもらうテンミリオン構想というのをはじめたんですが、社協はそれを行うボランティアやNPOの支援を行っています。