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五〇年前にご主人と死別したあともずっとこの町に住み、息子家族とも離れての一人暮らしだ。

「毎朝、仏様にお茶を入れるので、最低一回は電気ポットのお湯を使いますよ。給湯ボタンを押せば、今日も元気でいますよ、という信号になって流れて行くっていうんですからありがたいことですねえ」。茶の間の指定席の脇に、いつもこの電気ポットが置かれている。つねさんの守り神のごとく。

近所の人がちょくちょく顔を出して買物を手伝ったりしてくれるので、生活の不便や寂しさはないが、「網野先生から電気ポットのお話があった時は、すぐにお願いしました。この年になれば、いつ何があるかわかりませんからねえ」と話す。

現在、同ネットワークでは、一人暮らしの世帯に電気ポットを、夫婦二人の世帯に炊飯ジャーを設置しているが、コンピュータのソフトも含めてこれらはすべて無償提供。

 

生活センサー

1]電動ポット 2]炊飯ジャー (象印マホービン提供)

 

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生活センサー

 

 

 

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