堀田 よく笑う人は気持ちだけでなく自分の身体にも元気と健康の栄養素を与えているわけですね。日本では「男は黙って…」なんていうけれど、ムスッと、メシとか寝るしか言わないと、どんどんキラー細胞が弱くなる。
伊丹 寿命も男性のほうが短いですし(笑)。
堀田 よく人を攻撃して怒ってばかりいる人、相手のいいところを見つけないでマイナス面ばかり批判する人、本人のキラー細胞が弱くなるのは自業自得だけれども、相手の命まで縮めてるかもしれないことを肝に銘じるべきですね。検事時代の上司でもいましたよ、怒ってばかりいる人が(笑)。
頼もしい味方、キラー細胞は「笑顔」で活性化される
伊丹 (笑)。確かに男は笑うことが苦手な人が多い、困りますね。でも、つくり笑いでもいいんですよ。
堀田 えっ ? そうなんですか ?
伊丹 これも私、研究してみましてね、おもしろいことが何にもなくても笑顔だけずっと続ける、それでもキラー細胞が強くなるんですよ。大学生に協力してもらって、男女六人が一人ずつ個室に入って、二時間笑顔だけ続けてもらって。
堀田 それは厳しいですよ(笑)。
伊丹 三〇分おきに五分間の休憩だけで後はひたすら笑顔(笑)。その前後の血液を調べると、低過ぎる人、正常の人、みんな数値が強くなっているんです。なんばグランド花月の実験と同じで。
堀田 なるほど。
伊丹 もちろんリラックスして笑顔になることが必要ですが。
堀田 確かにお笑いの方なんか必ずしも長生きしないのは人は笑わせるけど自分は疲れてしまったり、酒を飲んだりしてしまうからかもしれませんね。私が以前いた法務省でいえば、刑務所関係の職員は実は長生きする率が悪いんです。
伊丹 そうなんですか ?
堀田 年金絡みのデータでわかるんです。刑務所の看守さんというのは笑いがないし、申し訳ないような気持ちがしてきます。