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電子メールで遠くの子供や友とおしゃべり

 

東京都世田谷区に高齢者のためのパソコンサロンがある。お年寄りがパソコンの使い方を習って、電子メールでおしゃべりを楽しんだり、ネット上で囲碁の対局をしたりという集まりだ。その名も『コンピューターおばあちゃんの会』という。

かつて、NHKの番組「みんなのうた」で「コンピューターおばあちゃん」という歌が愛唱されたことがある。コンピューターが得意で元気いっぱいのおばあちゃんの活躍ぶりを軽快なメロディーで歌ってヒットしたが、この会のメンバーは、そんなおばあちゃん、おじいちゃんたちである。会の名称も「みんなのうた」からもらってつけた。

会の代表は大川加世子さん(六八)。翻訳の仕事を通してパソコンのすごさに出会った。「その時から、パソコンが手や足、目、耳の衰えを補って、高齢者の自立を助ける時代が必ず来ると思っていました」と言う。

自立を助ける、と言っても、『コンピューターおばあちゃんの会』はむずかしいことをする会ではない。ボランティアでパソコンを教えてくれるサポーターと一緒に、パソコンでカードを作ったり、絵を描いてみたり。メーリングリストと呼ばれる会員の連絡網を使って、電子メールで俳句や短歌を披露したり、その感想を書き送ったりもする。

 

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(上)サポーターの会合はいつも新宿のパソコンショップで。20代〜70代まで10人以上が集まる。(下)全体ミーティングのあと大川さん(中央)と打ち合わせ。

 

 

 

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