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堀田 それはそれは、ものすごいやり方ですね。

北川 内心冷や冷や。「こんな無茶して大丈夫か」と。でも「いや、いいんですよ」って言うんです。

堀田 それは、どなたが?

北川 職員なんかが(笑)。叱られることを喜んでいるというか、侃々諤々の議論があって、そうして「パートナーシップ宣言」というのを出してNPOの条例ができたというのは、もう私より数段進んでいると感心しました。それも知事に内緒でやるって、すごいでしょう。

堀田 えっ、内緒でやったんですか?

北川 内緒というより、知らなかったんです(笑)。「私たち、こうします」と。その心は?って尋ねたら、「知事の要らない県庁をつくるんだ」と。わかりやすいでしょう。やがて、私も危ないですね(笑)。

堀田 いやいや、それはもう知事さんと気持ちがひとつになったというか、しっかりと意図されるところを理解されるようになったからですよ。

北川 とにかく知事の恣意的な部分はなるべく排除したいと思っております。県民のみなさんと接して職員自ら考えるようになれば、さまざまな学習効果を得るわけです。たとえば、NPOの条例をつくるための検討委員会も夕方六時からやるようにしたり。

堀田 NPO関係の方というのは、夜とか土日、そういう時間帯が一番使いやすいんですよね。昼間は活動もあるし、仕事もありますから。

北川 補助団体なんかですと行政の言うことを聞かないと恐いという気持ちがありますから、「今度の金曜日、午後三時に来い」と言えば、それで済んできましたね。

 

 

 

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