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でも、おっしゃられたようにボランティア団体の方から指摘されて、そんな習慣もぱっと変わりました。公設公営で「サポートセンター」もつくったんですが、そこもお正月だけお休みで、土日も開けて、朝の九時から夜の一〇時までご自由に使っていただいています。

堀田 すぐに変えるというのがまたいいですよね。先日、私も三重県のある在宅福祉団体の一周年記念に寄せていただきましたが、その時お目にかかった県の職員の方が、本当にNPOの心をわかっておられる。「彼らががんばってやるんだ。それをわれわれは支えるんだ」という気概、連携ですね。記念集会の最初にされた知事さんのあいさつもすばらしくて、時代をしっかり見据えてやっておられるなと感服しました。

北川 ありがとうございます。あれもNPOの方たちから「こういう支援のあり方がありますよ」となって、県がやがて動かされ、ああした会まで出かけて行こうよというのは、まさにお互いパートナーシップというものを理解し合えてきたからこそと思っています。

 

「小さな政府」での真の民主主義をめざして

 

北川 私は行政の責任者ですから、やはり行政から変わるべきだと常に言っています。「依らしむべし、知らしむべからず」でやってきたのに、それで住民が自立がないというのは僣越なんだと。

堀田 (うなずく)。

北川 いつまでもいやだと逃げていたら、何も変わらないんじゃないですか。多元多様な行政需要が出てきた。じゃあ、どうすればいいのか。「こういう状況でまちをつくりたい。みなさんもご参加いただけませんか」とどんどん市民を巻き込んでいくべきなんです。お恥ずかしい話ですが、今、私は公的、私的に一五、訴えられているんです。行政指導の仕方が悪かったということで。

堀田 住民訴訟ですね。でもご就任以前からのものなんでしょう?

北川 ええ。そういうこともあります。

 

 

 

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