4] 他社との差別化
他社との商品・サービスの競争にうち勝つためには、他社との差別化を図ることが必要となる。具体的には、企画機能の強化、リエンジニアリング、情報化等により、ブランドイメージの確立・CM効果・低価格化・納期短縮、その他の効果を実現し、他社にはない要素により、顧客満足度の向上を図ることが必要となる。
5] 技術革新(イノベーション)
顧客のニーズの多様化、複雑化、生活環境の変化を把握し、顧客が求める商品・サービスをタイムリーに企画・開発し、提供するために、技術力や企画力を強化する必要がある。
6] 顧客満足度の迅速かつ的確な把握
上記の様々な戦略に必要となる顧客の自社製品・サービスに対する満足度やニーズを的確に把握するために、必要に応じて迅速かつ的確にCSを把握するための仕組みを設けることが必要となる。
7] 投資効果に応じたターゲットの決定
企業の限られた人材や予算を効果的にCS向上に活用するためには、全ての商品・サービスに関して広くCS戦略を行うのか、伸びが期待される特定の商品・サービスに注力するのかを商品・サービスの特性や市場の実情と照らし合わせて決定する必要がある。また、顧客に関しても同様に、全ての顧客に対してCS向上を図るのか、特に売上向上効果が高いと想定される顧客層に注力するのかを顧客の特性に応じて決定する必要がある。
なお、「6] 顧客満足度の的確な把握」において把握した「顧客満足度」は、1] 〜5] 及び7] において利用されるものであり、多様な観点で分析に利用できるように、体系的かつ継続的に調査を行うことが重要である。また、「7] 投資効果に応じた柔軟な戦略」は、新商品・サービスの企画や他社との差別化等を検討する際に、重要な指針となるものであり、やはり、他の事項との関係が深い。これらの相関関係を図1-5に示す。