オーストラリアも、カナダ同様広大な土地に人口が分散しており、また、行政組織も連邦政府、州政府、自治体の3層構造になっている。この地勢環境下での行政サービス高度化のために、オーストラリアではインターネットヘの着目度が非常に高い。オーストラリア政府は「Internet2001」というコミットメントにおいて、インターネット上で提供することで高度化が図れる全ての行政サービスについて、2001年までにインターネット上で提供すると宣言している。
(2) シングルフェイス
オーストラリア政府の特徴として、行政サービスが3層構造になっていることがあげられる。オーストラリア全体にかかわる業務を行う連邦政府、真中に位置する州政府、そして、国民に密に接点を持つ自治体とで構成されている。国民に行政サービスをオンラインで提供するときは、窓口が複数に見えるのでなく、バックエンドに連邦政府、州政府、自治体がおのおの存在していても窓口が一つ(シングルフェイス)に見えるようにしている。
(3) 国民に対する情報サービス
連邦政府の情報提供サービス提供手段としては、インターネット、電話によるコールセンター、情報キオスク端末、VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を利用している。現在オンライン化が進んでいる情報提供サービスには下記のようなものがある。
・ビジネスエントリーポイント(Business Entry Point)
オーストラリアで事業を営む企業や経営者が、連邦、州、自治体の事業に関する情報を入手する時のエントリーポイントである。関連する情報を相互にリンクさせることが必要であるが、単にリンケージ技術でなく、実際に起きるトランザクションをいかに効率よく行うかが重要で、リエンジニアリングといったほうが適切である。
・税金申告(Electronic Tax Lodgement)
税金申告は、個人が会計事務所に申告して、会計事務所が税務署に電子的に申告する。今後、個人がダイレクトに電子申告ができるように計画中である。このシステムの基盤構築は連邦政府と国税庁とで行っているが、会計事務所に対する料金は一般市民が負担することになっている。
・ビザ申請の自動化(Automated Visa Application)
このシステムはETAS(Electric Travel Authority System)と呼ばれており、オーストラリア政府の最初の対象モデルは日本である。