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1] 日射病:体に触れると冷たい感じがする。風通しのよい涼しい日陰で衣服を緩め、楽な姿勢で仰向けに寝かせて頭を低くし足を高くすること。

コップの水にひとつまみの食塩を加えた食塩水(約1%)やスポーツドリンク等を飲ませること。

2] 熱射病:顔が紅潮し皮膚が熱くなる。涼しい場所で衣服を緩めて仰向けに寝かせて、頭を低くし足を高くすること。体温の上昇がみられるので、氷嚢や冷たいタオルを身体に当て、風を送って身体を冷やしてやること。意識があればコップの水にひとつまみの食塩を加えた食塩水を飲ませること。身体を冷やしながら速やかに医療機関に運ぶこと。

 

9.2.5 火傷

できるだけ早く火傷を受けた部位を流水、氷水中に痛みがなくなるまで浸す。身体の部位によって浸せないときは水をかけたり冷水湿布で冷やすこと。水泡(水ぶくれ)があるときは破らないようにすること。

着衣が皮膚に付着しているときには無理に剥がさず、そのまま上から冷水で冷やし、周囲から切り取り、医師の手当を受けること。

化学物質による火傷は、流水で皮膚に付いた化学物質をできるだけ早く洗い流すこと。医師には有害物の名称を必ず告げるようにすること。

火傷の程度のひどい場合や受症面積が広い場合には速やかに医師の診察を受けることが大切である。

 

9.2.6 異物が眼に入った場合

眼は絶対こすってはいけない。むやみにこすると、角膜につき刺さることがある。涙と共に自然に出てくる。出ないときは、まぶたをひっくり返し、濡らした清潔なガーゼ又は脱脂綿で静かに拭き取ること。

鉄粉等が眼球に刺さったときは、それを取り出そうとせずに医師の手当を受けること。

化学物質が眼に入った場合は、直ちに多量の水道水あるいはやかんの水でよく洗うこと。流水又は洗面器の中に水を入れ、その中に顔をつけて眼をパチパチするなどして洗い流すこと。医師の診察を必ず受けること。

注:薬品の性質等により応急処置の方法は異なるので、日頃取り扱う物質については習得しておくこと。

 

 

 

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