4.3 保護具等の使用
4.3.1 検電
電路を開路して作業を行うときの感電災害は、活線を死線と誤認することにより発生している。
このため、この停電作業においては、開路された線に手を触れる前に検電器で死線であることを調べることが、感電災害防止のために極めて重要である。つまり、死線であることが確認されていない電路は活線として取り扱うという電気安全の原則を普段からよく認識しておくことが大切である。
なお、検電器はネオン管の放電により電圧の有無を検出するものであることから、内部の放電管の不良等により検電不能になるので、使用する前に検電性能の良否を点検すること。
4.3.2 接地
電気回路が正常な状態であれば、電動機のケースや金属電線管等の金属部分には電圧が加わっていない。しかし、電動機の巻線の焼損又は絶縁電線やキャブタイヤケーブル等の絶縁被覆の劣化等により、電動機のケースや金属管に漏電すると、この部分に電圧が発生する。
従って、人がこの漏電部分に触れると、感電災害を起こすこととなる。そこで、電動機のケースや金属管と大地とを電気抵抗の小さい電線で電気的に接続しておけば、ケースや金属管の電圧は低くなり感電災害を防止できる。
このように、ケースや金属管を大地と電気的に接続することを接地(アース)という。
また、接地は電気機器の破損や漏電火災の予防にも有効である。