3.3 高所作業
ここで高所とは2m以上の仮設足場や作業床上をいう。高所からの墜落事故は、その殆どが重傷又は死亡事故につながるので、高所作業では次の事項を良く守ること。
3.3.1 一般
1] 病気又は疲労等で身体の調子が悪い者及びその他の理由で不適当と思われる者は高所作業に従事させないこと。
2] 作業開始前に、足場・はしご・ネット等の安全性を十分に確認してから作業にかかること。また、ハッチ・マンホール等の開口部には、手すりや柵及び仮蓋等を設け墜落・落下防止の処置をとること。なお、手すりや柵に腰を掛けたり足を掛けたりしないこと。
3] 高さ2m以上の高所作業につく者は、墜落防止のため安全帯を使用すること。また、2m以下の場所でも墜落の恐れのある場所で作業するときは安全帯を使用すること。
4] 身ごしらえ身構えをよくして作業し、冒険的な行動や不自然な作業姿勢をしないこと。特にハンマーの空振りやスパナの外れは反動が大きく、自分の墜落や用具の落下を招くのでその使用に十分注意すること。
5] 滑り易い履物(鉄びょうのある靴、油の付着した靴等)を履いて作業するのは特に危険であり、作業前に靴の裏を点検しておくこと。
6] 雨天・積雪・凍結のときは足元に注意をし、強風・大雨・大雪等の危険と判断されたときは、作業を中止すること。また、夜間で照明なしでの高所作業も、踏み外す危険が極めて高いので行わないこと。
7] 暗い場所での作業や夜間作業を行う場合、足場・通路・階段・はしご等の開口部は十分な明るさを確保すること。なお、照明灯を勝手に移動しないこと。
8] 作業の前後には材料・工器具・治具等の員数を良く点検し、置き忘れのないようにすること。置き忘れた用具が落下する危険性があるので十分注意すること。
9] 高所から物を落としたり投下したりしないこと。やむを得ず物を投下する場合は、縄張りをし、立ち入り禁止表示をするか見張人を立てること。