(iii) 予備の羅盆の備付けを省略できるのは、次のいずれかの場合とする。
(イ) ジャイロコンパスを備え付けている場合。
(ロ) 船舶が、沿海区域を航行区域とするものである場合。ただし、(i)(ロ)又は(ii)(イ)により磁気コンパスを省略している場合には、この限りでない。
(ハ) 基準磁気コンパスの羅盆と操舵磁気コンパスの羅盆が互換性を有する場合。
(3) 昭和55年5月25日前に建造され、又は建造に着手された船舶であって、国際航海に従事せず、かつ、沿海区域を航行区域とするものに対する磁気コンパスの備付けの省略については、(b)に掲げるところに加えて次に掲げるいづれかによっても差し支えない。
(i) おおむね船の前方180°の物標方位測定が可能な操舵磁気コンパス及び予備の羅盆を備え付けている場合。
(ii) おおむね船の前方180°の物標方位測定が可能でない操舵磁気コンパスに加えて、おおむね船の前方180°の物標方位測定が可能な羅針儀を備え付けている場合。
第146条の19
前条の規定により備える磁気コンパスは、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
(1) できる限り船の中心線上であって磁性材料から離れた位置に設置されていること。
(2) 基準磁気コンパスは、全方位にわたって見通しが良好な位置に設置されていること。
(3) 操だ磁気コンパスは、操だ位置からその表示を明りょうに読み取ることができる位置に設置されていること。
(4) 指針面の表示は、管海官庁が適当と認めるものであること。
(5) 明るさを調整することができる2以上の照明装置を備え付けたものであること。
(6) 誤差は、管海官庁が適当と認めるものであること。
(7) 自差を修正することができるものであること。
(8) 羅盆は、船舶が任意の方向に30度傾斜している状態においても水平を保つように、かつ、堅固に環架に取り付けられていること。
(9) 残留自差を修正するための図表及び方位を測定するための装置を備えたものであること。
(10) 第146条の13第1項第6号に掲げる要件。