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今、何等かの原因で発電機電圧が下がると、AVRの電圧は比較回路で検出された誤差電圧が大きくなり、コンデンサC2の充電時間が速くなる。したがって、パルスの位相も進み(パルス発信のための位相制御角αが小さくなる。)、サイリスタ出力は増大し励磁電流が増え、発電機電圧は上昇する。また、発電機電圧が設定値より上ると、誤差電圧が小さくなり、逆にサイリスタ出力は減少し、発電機電圧を下げるように働く。したがって、発電機電圧は常に一定に保たれる。

(b) 複巻ブラシレス交流発電機に使用するAVR

この発電機には変流器、リアクトル、整流器で構成される静止励磁装置を備えている。この種の発電機の制御方式には、二つの方式があり、一つは静止励磁装置による励磁電流を励磁機の二つの界磁巻線の内、一方に流して過励磁としておき、他方の界磁巻線をAVRによって励磁し、過励磁分を打ち消して電圧を制御する方式で、その基本結線は図2.20に示される。もう一つの方式は静止励磁装置による過励磁分をサイリスタによって分流し、その分流量を調整して電圧制御する方式で、その基本結線は図2.21に示す。

 

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CT: 変流器 F1: 界磁巻線

RT: リアクトル

S1: シリコン整流器

S2: 回転整流器

F2: 励磁機用界磁巻線

EX: 励磁機

G: 交流発電機

図2.20 分割界磁巻線の差動励磁制御を行なうAVRを使用する複巻ブラシレス交流発電概の基本結線

 

 

 

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