これらの方式では、静止励磁装置の設定が過励磁となるように設定されているので、電圧の確立は確実に行われる。
図2.21の結線の場合、そのAVRの動作は次のようである。
AVRの誤差電圧を検出する比較回路は、前項(a)とは逆の動作をするように構成されており、今何等かの原因で発電機電圧が上昇すると、前記AVRとは逆に、誤差電圧が増加し、AVR出力は増加して、励磁機界磁の過励磁分を打消し発電機電圧を下げるように働く。
2・1・6 主軸駆勃発電装置
(1) 概要
最近船舶の運航コストの低減、省エネルギー化の観点から航海中に主機ディーゼル機関の排熱を回収して、その蒸気による排ガスタービン発電機を採用する方法が行われているが、これは主機出力が比較的大形の機関にしか採用できないので省略し、ここではこれらの目的のために使用される主機軸駆動式の交流発電装置について記述する。
なお、交流発電機自体は一般の船用発電機と変らない。
発電磯の駆勃方式すなわち主機によるか補機によるかによって主機と補機の使用油種の相違及び燃料消費率の相違から主機駆動発電機の方がはるかに省燃費となり経済的であるので最近は主機駆動式の発電機が多くなりつつある。