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II. 方法

1. Moreland等色測定

1) 対象

対象は、東京慈恵会医科大学附属病院において検査の内容を十分に説明し、協力が得られた被検者42例61眼とした。なお、眼科的疾患を有する被検者や矯正屈折度数が-4.0D(ジオプトリ)以上の被検者は検査対象から除外した。年齢別被検者数の内訳は、20歳代12名22眼、30歳代10名16眼、40歳代2名3眼、50歳代10名11眼、60歳代4例5眼、70歳代4例4眼、の計42例61眼であり、いずれも矯正視力は1.0以上であった。

2) 検査器

色合わせ測定機器として、トーメー社製のAll-Colour-Anomaloscope IF2を使用した。本検査器はMoreland等色値およびRayleigh等色値を自動的に測定することができ、しかも、軽量で持ち運び可能である。Moreland等色値測定用の検査視標は視角2°の左右二等分分割された円形視標であり、視野の左半分には490nmの緑色光および436nmの青色光、ないし両者の混合色光が得られ、右半分には480nmの青緑色光が呈示され乱測定は明室にて行い、Automatic Modeにより等色の幅および中央値を測定した。得られた結果を、年齢別に解析した。

2. コントラスト感度

1) 対象

対象は、眼科一般検査において白内障以外の眼疾患を有さず、矯正屈折度数が-4.0D以下の10〜80歳代の192例192眼であった。10〜20歳代24例24眼、30歳代48例48眼、40歳代20例20眼、50歳代18例18眼、60歳代31例31眼、70歳代28例28眼、80歳代13例13眼であった。

2) 検査器

コントラスト感度の測定は、Vector Vision社製CSV1000またはVistec社製Multivison Contrast Tester MCT8000を用いた。コントラスト感度とは、縞模様の明暗(コントラスト)とその間隔(空間周波数)cycle/dcgree(以下c/deg)を変化させながら、各空間周波数ごとにコントラスト感度を測定する検査法である。

 

 

 

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