里母さんの明るく健康的な人柄、事前の学習、A子さんへの強い愛情、円満な夫婦関係が2度目の委託を成功させる鍵になったのだと思っています。
2]最初の里親さんのところで委託不調となって一時保護所や施設に戻されてきても、別の里親さんのところに再委託し、うまくいった例は、ほかにもいくつか経験しました。
B子さんが2人目の里親さんのところにいったときには、もう小学校1年生になっていました。最初の里親さんのところでうまくいかなくなって、次の里親さんがすぐには決まらず養護施設で生活していました。新しい里親さんは1年以上施設に面会に通われました。時間をかけてB子さんとなじんでようやくの委託でした。
しかし、委託後もB子さんは、標準以上の大きいからだでおんぶをせがみ、里母さんはおんぶしながら台所に立ったそうです。外出しようとするとぐずぐずしてなかなか出かけたがらず、1度出かけるとまた帰りたがらず、よその友達のうちに遊びにいくと遅くまで帰ってこないという状態で、なかなか苦労が続いたようですが、里親さんはそれらのことをたんたんと受け止め、徐々に里親さんのうちに落ち着いていきました。