前回の委託不調があっただけに、事前に子どもの状況や予想される問題行動等詳しく伝えました。里親会の行事に参加してもらったり、家庭訪問等行って様子を把握するようにつとめ、そのたびに前回のような行動が出ているのではないかと気にかけていましたがA子さんは会うたびに明るい表情を見せ、物言いやしぐさが里母さんにそっくりになってきて驚きました。里母さんの話しもA子さんがいかに可愛いか、いかに賢いかの自慢話しで、そばできいている里父さんもにこにことうれしげでした。
A子さんにとって安心できる家庭がみつかってよかったとおもう反面いやこれは、おかしい、以前、あんなに大変だったA子さんがこんなに落ち着いて生活できるなんて話しがうますぎる、そのうち、とんでもない試し行動がでてくるのではないかと内心不安が頭をよぎることもありました。しかし、そのまま時間が経過し養子縁組も成立しました。後日話しをきいてみるとA子さんには、こちらの里親さんに行ったときも過食はあったのです。食べ過ぎて、何度か戻すこともあったようですが、里親さんは、里親登録後委託までの2年間の間にたくさんの本を読んだり他の里親さんの体験談をきくことで受託後予想される事と対応について学び充分な準備と覚悟ができていたのでした。