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全面的に受けいれられれば、その時期は早く終わるといわれています。しかし、不幸にしてその事が受けいれられなければ、里親さんにとって困った行動はいつまでも続きますし、あるいは子ども自身がいい子でなければこの家庭で生活していけないと感じたときには、子どもは見かけのいい子のままで成長するしかなく、心の中に空洞をかかえたまま成長し、いつかそれを埋めるための行動に走ることになります。また、受け入れてもそれが中途半端であれば、子どもは不満を抱えたままで、長期化することになります。

A子さんの場合はいわゆる育ちなおしの行動の出方が激しく、里親さんの受入れの許容量をこえていると当時の児童相談所の会議で判断し、別の里親さんに委託変更することに決定しました。

時間はかかりましたが幸い4歳位の女児を希望し、将来養子縁組を希望している未委託の里親さんご夫妻がみつかり、面会を重ねたうえで委託となりました。

 

 

 

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