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「多様化、複合化する観光ニーズに応えて」

 

福井県商工労働部長

谷口伊兵衛

 

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■福井県の観光資源■

 

福井県は、日本海側のほぼまんなかに位置し、「越前」と「若狭」の2つの文化圏に大きく分かれます。「越前」は、白山連峰から連なる緑豊かな山々が広がり、日本海に面した越前海岸には荒波が長い時をかけて創りあげた奇勝・奇岩が続いております。越前海岸は、冬になれば水仙の花が咲き誇り、波の華が舞います。また、北陸屈指の名湯芦原温泉、戦国時代のロマンを彷佛とさせる一乗谷朝倉氏遺跡、曹洞宗大本山永平寺などの観光地のほかに越前がに、越前おろしそば、花らっきょ、さといもなどの四季折々の味覚に恵まれております。

一方、「若狭」は、5つの情景を見せる三方五湖をはじめとする美しい景観のリアス式海岸が広がり、密教の流れを受け継ぐ明通寺など数多くの寺社仏閣が点在しております。その風俗習慣には、京都を中心とする関西方面の影響を残し、伝統的な習俗、祭りが伝承されているなど、「民俗の宝庫」と呼ばれており、若狭がれい、若狭ふぐなど海の味覚に恵まれております。

 

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永平寺

 

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三方五胡

 

このように「越前」「若狭」は、豊かな自然と歴史文化、人情あふれるやさしさに満ちた土地柄であり、今後ますます多様化、複合化していく観光ニーズに応えていく豊富な資源を有しております。

 

■福井らしい「もてなし」をふんだんに■

 

21世紀は、観光が日本の経済社会の発展の核になると言われております。本県では、21世紀初頭に求められる観光ニーズに応えるため、「福井らしいもてなし文化の創造」を基本理念に、「魅力ある観光地づくり」、「あたたかいもてなし環境の整備」、「親切でわかりやすい情報の提供」、「交流を生む地域作り」、「県民総参加の推進体制づくり」の5つの基本方針を柱とする「観光ふくい21世紀プラン」を策定し、どなたにも満足していただけるような、福井らしいあたたかいおもてなしの心で皆様をお迎えしたいと考えております。

 

 

 

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