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コーディネーター

こういう機会に、そういうことが進めば、非常に良いことだと思いますし、旅フェアをそういうふうに使って頂くのは、良いことだと思います。それから、今出てきた問題について、情報発信の効果測定と、コスト負担の配分ということがありました。これは非常に難しい問題で、おそらく皆さんお悩みだと思うんですね。一般論で言います広告効果の測定というのは、非常に難しい、非常に難しいというよりも、今のところ、定説がないとい言いますか、私も広告代理店の一員ですが、そういうことを言うと、何でお金を取るのかという話しになってしまいますので困るのですが、広告代理店なりに、これはどういう効果が見込めるんだというと、例えば、新聞でこれだけ打って、テレビでこれだけ打つと、到達率はこのぐらいになります、例えば、首都圏で、このテレビとこのテレビに出すと、視聴率が何パーセントと、新聞ですと、これだけあって、この新聞の注目率はこのぐらいの率があるから、これで、これだけだせば、例えば、首都圏では70%の人にこの情報は行き渡りますよとか、そんな言い方をします。これを到達率と言ってますけれども、それで効果を代用してる、というのが現状です。

本来でしたら、もう少し言うと、認知がどう変わったか、その事柄について知ってる人がどれだけ増えたかとか、あるいは、態度がどう変わったか、そういう商品について、観光地に対しての態度がどう変わった、イメージがどう変わったか、実際に行動がこう変わったか、今まで行ったことがなかったけれど、行こうとした人がどれだけ増えたかとか、そういうものが本当は出ると良いのですけれども、これは、それなりの調査をしなければいけない、広告を出す前、あるいは、そういう1つのキャンペーンなら、キャンペーンをやる前と後に調査をしないと、それが出てこないです。この調査の費用というのが、また馬鹿にならない。そんなことをやって計るまでもないんじゃないかなあというふうに思います。そうしますと、到達率がどのぐらい、あとは、表現とかで、この好感度がどう変わったとか、なにかは変わってきますから、あとは、表現の問題であるとか、何かを考えていかなければいけないということになるわけです。ですから、これをやったからどのぐらいお客さんが増えるのとか、そういうことは、なかなか難しいです。

それと、コストをどうやって配分させるかという問題が出てくるわけですけれども、一般的に、よくある形としては、ショッピングセンターなどに、テナントが入ってます、そういうテナントからどうやってお金を取っているかということなんです。テナント料の中に、それが含まれてるというような形なんですが、言ってみれば、それぞれの所で観光事業をやってる人たちが、事業税なり何なりを支払ってる、その中から出していくというと、税金の中から出すことになってしまうわけですけれど、それだけではなくて、今度は、こういうふうにやる、だから、皆さんそれぞれの事業規模に応じて出そうとか、そういうことを、中で話し合いをして出してもらう以外に手はないんだろうと思います。まず、計画を納得してもらうという必要あります。例えば、ショッピングセンターなんかですと、必ずテナントの中から、代表者が何人か来て、委員会みたいなものがあって、そこではこういう計画で、広告をこうやっていきますと、プロモーションを、年間を通して、これだけやりますと。だからこれで良いですかと。これをやるにはこれだけのお金がかかるんですよ、皆さんこれだけ出してくださいね、というような形でやっていきます。そういうような形をとらないと、なかなか難しいんでしょうね。

 

 

 

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