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他には、先ほど言いました、コミュニケーション戦略のところで、広報活動をやる。これは、マスメディアをとおしてやらなきゃいけないわけですから、マスメディアには、どういう情報を出していかなければならないかを考える必要があります。マスコミの方が欲しがる情報というのは、大体、旬の情報で、それを先取りしたがるわけです。先取り情報と言いますか、あるいは、穴場情報と言ったようなものです。ですから、マスコミには、そんなような情報を旬の形で出していくというのが、非常に大切だということです。ただ、季節の先取り情報みたいな話になりますと、これは、結構、出しにくいものです。話としては出しやすいんですが、写真なんていうのは、先の季節のことですから、今年の分はありません。去年の分を出さなきゃいけなくなる。そういう写真を撮っておかなければいけなくなるということです。

それから、旅行会社は、それぞれ旅行商品を作っていく、企画商品を作っていくのには、タイミングというのがあります。どんな短いものでも、大体、1ヶ月以上前から準備をされているはずです。これはもう、非常に簡単なバスツアーなどの話です。一般的には、半年以上前から進められています。ですから、来年、いつ頃からオープンするというようなことがあれば、それはもうすでに伝わっていないと、今の時点では間に合わなくなってしまう。来年度のツアーには組み込んでもらえなくなってしまうということになるわけです。それから、交通関係にしても、デスティネーションキャンペーンをやろうと思えば、かなり社内的な、色々な根回しが必要になってきますから、それなりの時間がいる。そうすると、やはりこれも、半年以上前から準備していかないと、あるいは、1年位前から準備をしていかないと、なかなかできないということになってくるわけです。

いずれにしましても、こういう観光のプロモーションの構図、ほとんどが、情報発信ということに関わってきます。今日の分科会の方でも、そういう話題が色々出ると思いますけれども、なかなかうまくいってないケースが多いということです。何がネックになって、うまくいかないんだろうかということで、分科会の方ではそのへんを軸にして、検討してみたいなと思っております。

私の方からの話は、これで、とりあえず終わりにさせて頂きたいと思います。

 

 

 

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