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(3) チャーター便の大量運航

1997年11月、日台民間航空協議において、1998年から、台湾発日本着のチャーター便の枠が従来の年間200往復から350往復へ拡大されることとなった(同年8月以降、さらに20往復が追加された)。BRは、1998年1月12日から年間99往復、CIは、同年9月24日から21往復のチャーター便を就航した。函館便も含む北海道への直行チャーター便は、チャーター便枠370往復の3分の1以上に達する計132便が運航された。

 

(4) マスコミによる広報宣伝の拡大

道観連は、日本観光協会台湾事務所との協力で、1998年9月、プレストリップを実施し、9名の旅行記者が道央、道東方面の取材を行い、記事が掲載された。さらに、1998年1月、BRによる連続チャーター便の開始にともない、多数のマスコミ関係者が北海道を取材した。

1998年からは、台湾の20〜30代の若年層における個人旅行マーケットの成長を背景に、デスティネーションに関する詳細な旅行情報誌が相次いで出版された。北海道についても、1999年4月に1種、6月に2種発行され、北海道各地に関する具体的な観光情報が消費者に広まることとなった。

 

(5) 道観連の商取引重視への転換

道観連は、昨年に引き続き1997年10月にミッション派遣事業で観光セミナー及びレセプションを行い、台北市のほか台湾第2のマーケットである高雄市でも初めて同様の事業を実施した。台北市では、旅行会社関係者を中心に昨年と同様に200名以上もの出席者を得、北海道への関心の高さが継続していることが窺えた。さらに、道観連は、1997年11月、例年の参加しているITF(台北国際旅行博)では、ブース展示のテーマを従来の「雪」から「四季」に切り替え、観光パンフレットの配布等により、消費者に対する直接的な宣伝活動を行った。1998年4月のOTF(海外旅行博覧会)でも同じテーマで展示をした。

道観連は、1998年10月に実施された台湾ミッションから、道観連自身の意向と会員の要望により、商談会中心の事業に転換し、宿泊業関係者等が台湾の旅行会社と直接料金交渉等ができる機会を設定した。

このほか、道観連は、1997年9月〜1998年3月までカヌー、熱気球、ラフティング等を使った大自然の体験をテーマとした広告キャンペーンを行った。1998年6月には、ニセコを中心としたプレストリップを実施し、記者たちにカヌー、ラフティング等を体験取材してもらった。

1997年1月から日本の衛星放送テレビ局JET-TVが台湾のケーブルテレビを介して、「北海道アワー」(北海道テレビ局制作、道庁・道観連協賛)という番組の放映が開始され映像でも台湾の消費者に観光魅力を訴えることが可能になった。1998年には道観連による広告も放映した。

1998年12月に道観連は、北海道の観光地やレストラン等を具体的に紹介した「北海道観光優恵指南」を作成し、台湾の旅行業関係者や消費者に配布した。1999年4月に開催されたOTF(海外旅行博覧会)では、春の花をテーマとして20ブースもの大規模な北海道パビリオンを出展し、北海道各地の観光協会や民間企業が参加した。

 

 

 

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