3.9 磁気コンパスの自差修正に関して
新SOLAS案(NAV45/5)では、第20規則1.2.1項の磁気コンパスに関する規定が、
1.2.1 a [properly adjusted]magnetic compasses, or other means independent of any power supply to determine the ship's heading and display the reading at the main steering position;
として検討を求めていた。
これに対してCIRMから、文書(NAV45/5/3)が提出され検討されたが、自差修正の必要性は原則的に同意されたものの、自差修正の細部にわたってのガイドライン案は更なる審議が必要とされた。結果として、1.2.1項は次のように[ ]を削除するにとどまった(添付資料5:新SOLAS V章案(NAV45/141Add.1)参照)
1.2.1 a properly adjusted magnetic compasses, or other means independent of any power supply to determine the ship's heading and display the reading at the main steering position;
関連ISO規格等:ISO 694 Positioning of magnetic compasses in ships
3.10 ヘディング装置の必要性
前回の第44回NAV会議でMarine Transmitting Heading devices(TMHD)の性能基準がまとめられたが、これは磁気コンパスをセンサとして、その方位を伝達するものであり、これ以外のHeading sensorからの装置を検討する必要があることが報告されていた。今回のNAV45会議では時間的余裕がなかったので、次回の第46回IMO/NAV会議で更なる検討をする必要があることがTechnical Working Groupから報告されている。次回NAV会議にはこの件についての提案(ISOが検討を行っているTHDの提案等)が望まれている。(添付資料6:Technical Working GroupのNAV46用原案(NAV/46)参照)
今後、IMOで性能基準が作成されれば、ISOで関連規格の作成が必要となる。
3.11 SOLAS V章の改正
今回で最終案をまとめることとなっていたため、種々議論がなされた。審議は前回のNAV 44で合意に至らなかったパラグラフに重点をおいて進められ、添付資料5のように一応の合意を得てMSCに報告されることとなった。ただし、どうしても合意に至らなかった点があり、それらについてはブラケット付きとして残され、MSCでの審議に委ねることとなっている。
このパラグラフのうち、ISOとして最も関係の深い第19規則(前回NAV44で作成された原案NAV45/5では第20規則)の搭載要件並びに性能要件の要点をまとめて一覧表にすれば、次のようである(添付資料5:新SOLAS V章案(NAV45/14/Add.1)参照)