5. バウンドリー問題のパターン
バウンドリーには具体的にどんな問題があるかということをまとめてみますと、4つに分けることができます。
1) バウンドリーの4つのタイプ
a. 同意者――「ノー」が言えない
第1の問題は「同意者」です。これは「ノー」と言えない人のことです。相手から言われれば、それに対してすべて「イエス」と答えるのです。イエスマン、イエスウーマンになるわけです。何についても同意をしてしまいます。自分のプランをもっていても、それを言わないで相手に従ってしまうのがこの「同意者」です。これは、バウンドリーのない人の典型的なタイプです。
b. 支配者――「ノー」が聞けない
それから「支配者」です。これには2種類あります。攻撃的に他人のバウンドリーを侵す人と、巧みに他人のバウンドリーを侵す人です。“巧みに”というのは、女性ですとたとえば涙を流すとか、あるいは弱々しい態度をとって相手が「ノー」と言えないようにするのです。本人は意識していないのですが、そうやって相手のバウンドリーを非常に巧みに侵すのです。それもバウンドリー的には支配者です。男性で多いのは理論的に説得して、相手に「ノー」を言わせないようにすることです。
また、親が子どものバウンドリーを侵す場合もこの方法で「ノー」と言わせません。