それはバウンドリーがあって初めて可能なのです。いったん入ってしまうと、その中にのめり込んでしまうのは、バウンドリーができていない証拠です。
4) 自分の自由を保護する
バウンドリーの機能の4番目は、「自分の自由を保護する」ということです。バウンドリーがしっかり確立していると、心に自由があり、平静でいられるのです。あやふやですと、自分の周りで起こっている小さなことにも過敏になり、心の平安が容易にわずらわされる状態になってしまいます。
セキュリティ・システムが十分でないと、夜ひとりで家にいるときなどは不安で、ちょっとしたもの音にもビクビクしますが、それととてもよく似ています。自分はどう思われているのかとか、あんなことを言ってしまったので嫌われたのではないかとかいつも神経質になっているなら、その人の内側に心の自由はありません。一方、周りの人などに一切おかまいなしに、自分流を貫くような人も実はバウンドリーがないといえるのです。このような人のバウンドリーは、壁のようなバウンドリーであり、自分にとってよいことも拒否するようになるのです。つまり自分の世界に閉じこもっていて周りとの有意義な関わりがもてないのです。このような傾向のある人々も増えています。彼らにも真の自由がありません。