REACH OUT Center訪問
これは国連によって'95年に設立された"reproductive health"を推進するための施設であり、対象はフリーランスのcommercial sex workerである。私たちの訪れたAngelesの他、フィリピン内にManilla、Malate等3ヶ所存在している。
ここAngelesはもともとクラーク米空軍基地が存在した基地前町であり、ピナツボ火山噴火に伴う基地撤退の後は風俗産業が盛んとなった側面ももっている。"reproductive health”は、身体的・精神的・社会的に健康でないと「再生産」が不可能という観点から、性成熟期の成年の健康・母子保健・周産期医学・思春期の健康などを包括する概念である。
なおこの場合、性産業に従事する成年男女の健康対策と言い換えても良いかもしれない。REACH OUT Centerが具体的に行っている事業は安価なSTDスクリーニングが主で、30ペソ(日本円で60円程度)でHIV・梅毒・HBVの検査が出来る。また、HIV/AIDSの予防と避妊のため、実際に街に出てコンドームの配布も行っている。さらに電話相談も実施していて、1日に6〜7件程度、教育や疾病予防に関する電話相談を請け負っている。