社会福祉と負担
老後の安定した生活を送るためには、社会保障は欠かせない制度であるが、少子高齢化社会ではその負担の在り方が問われている。
図1 社会保障給付費(対GDP比)の国際比較(1993年)
主要先進国と比べて、日本の社会保障は福祉や家族給付の分野(図の「その他」)で立ち遅れている。介護保険制度の施行や少子化対策によってこれらの分野の拡充が期待される。
※1992年
資料:国立社会保障・人口問題研究所「平成9年度社会保障給付費」(1999)
図2 租税・社会保障負担(対GDP比)の国際比較(1996年)
日本はまだ負担が少ない。しかし、急激な少子高齢化によって日本の社会保障も構造改革が求められている。先進国の社会保障改革では「負担の限界」に直面している国が多い。
図3 家計部門の受取に対する直接税・社会保障負担・貯蓄の割合
社会保障は生活上のリスクに備える社会的な仕組みであり、貯蓄は個人の自助努力で生活上のリスクに備えるものである。貯蓄率は日本では高く、スウェーデンやアメリカで低い。
家計部門の受取に対する直接税・社会保障負担・貯蓄
(参考) 消費税率・付加価値税率
(注) アメリカはニューヨーク州の税率
資料:厚生省「平成11年版 厚生白書」から
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