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そして1月はだいたいこういうヘアースタイルになることに決まってまして、だから言い訳を必ずしなければいけない。「あいつきっと悪いことしたに違いない」「悪そうな顔してるぞ」って思われると困ります。

何年か前にお寺で7日から14日までお寺籠もりして精進料理食べるんですが、十四日の八時くらいに終わって京都にでました。三、四年前です。そして、ちょっとお酒一杯やりたいわけですよね。ふつうの俗人の生活をしてますから。で、料理屋さんに行って女将さんと話しながら、「私、やくざに見えますでしょう」っていったんです。頭、坊主だったから、そしたら、見えませんって言われました。「やくざは、もっとやさしおす」とか言われました。「すいません」って謝りました。「じゃ、お坊さんに見えますか」と聞いたらそれなら何とか見えないこともない。って言ってくれました。まあそんなことをやっておりまして、これもね、僕にとっては自然を守ろうという祈りのかたち、しかも僕がやってるわけじゃなくて、もう1233年前からですね、奈良時代からそういう祈りをずっと人知れず繰り返しているんですね。

 

マイナス20度の

極寒の原生林を

かんじき履いて歩いてきました。

 

今日はとってもいい天気でうららかで気持ちのいい日であります。今週の始め、月、火ぐらいに僕は大雪山に行きましてね、これはずっと森を追っかけているテレビの一環だったんですが、北海道の大雪山です。大雪っていうのはもともとヒマラヤっていう意味なんですけども、北海道のヒマラヤっていう意味ですね。高い山です。そしてちょうど寒波の襲来で20度なんですよ。北海道の人はね、20度って、みなさん20度っていったら、摂氏20度で、なんだ暖かいじゃねえかって思うでしょ。向こうはマイナス付けないんですよ。「20度だからちょっとしばれるね。」とか言ってマイナス20度のことなんですね。そして知床あたりでも、「今年はちょっと寒そうだから冷蔵庫壊れてしまったから買わなければいけないね。」なんて言ってるんですよ。「寒いから冷蔵庫なんかいらないべさ」って北海弁で言うと、「いやあ、寒くって何でもかんでも凍ってしまうから、冷蔵庫がないと食べるもんがなくなる」って言うんですよ。冷蔵庫は凍らせないために入れとくものらしいですよ。それで森を歩いたんですね、"西洋かんじき"っていう、わらじの、草履の大きいみたいなやつを履いて、3m位の雪ですから、普通今履いているような靴だとズボッて潜って雪の中に沈んでしまいます。で3m位の雪の上を、かんじき履いて歩くわけです。するとフワフワッと歩いて沈まないんですね、で誰もいない原生林を歩いてまいりました。

 

 

 

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