その教育訓練、能力を上げる、いろんな技術を上げるという必要があるんじゃないでしょうか。それから、やる人自身が、自分が何をやらなければならないんだろうか、それから場合によっては問題が出れば、それがわかるくらいまでの教育が必要です。これを自覚教育と言うんですが、自覚が十分できるまで教育訓練をしていきましょうと言っています。おせっかいなようですが、ISO14001ではそこまで決めてきております。そのほかに、環境というのはまさかということがこざいます。思わないことで環境事故になるということがあるわけですけど、これはある程度の予測はつく。そういう場合に具体的に我々どんな行動をしたらいいだろうかということを予め決めておきます。よく消防訓練というのがあります。あれは、一つの火事の想定をした上で実際にその訓練をしてみるということです。もちろん訓練する場合に、だれがどうするということも決めてやるわけです。
それで、計画があり、行動がありますと、一つの成果が出てくるわけです。目標も達成されているかどうか、これをきちんとチェックしていく。予定どおりにいっているんならめでたし、めでたし。
もし予定どおりにいっていないということだったら、早目に予定に戻さなくちゃならないということがあります。あるいは、現在まで問題なくても将来問題が出そうだということであれば、これもあらかじめ手を打っておく必要があるわけです。こういうことを仕組みの中に組み込んでおいてください。さらには、よく最近言われるわけですけれど、記録があるとないとでは責任のとり方全然違ってくるわけです。いいことをしているというんだったら、いいことをやっているということを証拠に残しておいてください。これを記録をとると言います。
それから、大きく言えば、計画をし、運営をし、チェックをし、これが一つの大きな仕組みとして動いているわけですけど、これが全体的に円滑に動いているかどうか、問題がないかどうかとみずから反省し、内部監査をしてください。内部監査をした人自身が、人、物、金動かせない場合があります。多くの場合、これができるのは経営者ですから、経営者に結果を上げて次の決断を促してください。プラン、ドウー、チェック、アクション、これを行いながら継続的に改善していきましょう。これがISO14001というもののねらうところです。
もう一つ言わせていただきたいんですけど、とかく我々自主的ということは自己満足だけで済ますのではないかと心配します。これは外部から見ると出てくる心配です。ただ、この自主的行動の中に、先ほど来言いました一つのルールに従った枠をはめて、これでやっていきましょうということが入っています。
それから、もう一つ、これはやる人がいくつかの大きな約束をしてくださいということが入っています。その約束というのは、法律は必ず守りますよということ、最低限ですね。その法律を守るということと、それから環境汚染、これを予防していきましょう、あるいは問題を起こさないようにしましょうという、これをきちんと約束します。