○石 大熊さんなんかどうですか。そういういろんな情報が集まるセクションのトップに、真ん中にいるわけですが、ごらんのとおりやっぱり最近何か変わっている印象ありますか。
○大熊 ええ、特にグリーンコンシューマーというか、そういうお話がございましたけれども、今ものすごく変わってきているのはやっぱり組織的な購入者だと思うんです。グリーン購入ネットワークの話も仲手川さんからいただきましたけど、これは手元に数字があったんですが、ちょっと古いかもしれませんが、およそ2,000近い団体が入っていて、これには企業を中心に自治体なども入っていまして、さらにISO14001の認証取得企業も2,000を超えると。そういったところは当然自分が買うものについてどうするかということを中で考えますんで、例えば官庁、我々にしてもそうですし、商品を買うときに必ずその環境面をチェックして買うようになってきているんです。
じゃ、組織的な購入者がものすごく変わってきて、一般消費者はどうかというと、これは私は欧米などに比べるとまだだと思うんですが、ただいろんな世論調査で見ると、環境問題がすごく気になっているという方は非常に、欧米並みに多いと。それがまだ具体的な行動に必ずしも結びついていないという段階ですので、これが人によって見方が違って、日本の国民の特性だという見方もあるんでしょうが、私はそういった方々は潜在的なグリーンコンシューマーであって、これから本当に行動に結びついていくのではないかなというふうに期待できると思っているんですけれども。
○石 あれだけ宣伝したエコマークもどうなっちゃっているの、今エコマークは。
○大熊 エコマークは、おかげさまでいろんなとこにご協力をいただいて、抜本的に拡充といいますか、発展させるための改革をやっているとこでして、ご期待いただければここ二、三年のうちにいろんな製品についていくようになるんじゃないかと思っております。
○石 では、皆さんに聞いてみましょう。皆さん、エコマーク商品を優先して買うという方いらっしゃいますか。(挙手)余り多くないですね。どうもありがとうございました。5%ぐらいでしょうか。
では次に、市川さんに少しISOとはそもそも何であるかということを、ここで10分ぐらいでご講義をいただきたいと思います。
○市川 9ページを開いていたださますと、ISO14001とはどんなものかということを一つの図にして書いてあります。今日の講演の中で石先生のおっしゃったように、我々の生活が随分よくなりました。しかし、むだをやっているんじゃないか。そのむだというのは、言ってみれば環境に悪いことをしているわけです。その環境に悪いことを自らチェックしてよりよくしていこう、改善の努力をしていこう。その努力の仕方というのが実はISO14001と言えます。環境に悪いことをできるだけ少なくしていきましょう。それから、何か環境にいいことを自分たちがやっていれば、できるだけ伸ばしていきましょう。こういう方向に考えなくてはなりません。