日本人は全世界のエビの4分の1を食べちゃうという大変なエビ好き民族でありますが、日本目指して大量のエビが東南アジアで養殖をされています。次どうぞ。ところが、現実にはだんだんエビの畑、エビの養殖場汚れてまいります。エビの排せつ物とか、むき殻とかで汚れてきます。なおかつ、実はマングローブの木というのは大変いい炭ができるんです。日本国内の炭はもうほとんど衰退してしまいまして、皆さんがよく焼き鳥屋さんで「備長炭使用の店」なんて看板出ていますが、あの備長炭の多くが今やマングローブの木であります。昔のようにウバメガシを使ったような本格的な備長炭は、恐らくもう高級なお茶会ぐらいしか出てこないんでしょうね。ですから、それでなおかつ国内ではアウトドアブームでありますから、皆さんがバーベキューをやるわけです。バーベキューの炭はどこでつくっているかというと、こういうことでつくっているんです。切って、よく東南アジアの農村、タイやインドネシア回っていますと、段ボールがいっぱい積んであります。段ボールにはある大きなスーパーチェーンの名前が印刷してありまして、そこには「地球に優しい炭」なんて印刷されます。それ現地でつくった炭をそのまま詰め込んで日本に直送してくるわけでありますが、というわけで非常に木も荒れてきます。もう水も汚れてきます。次どうぞ。ついに放棄されます。これが現在であります。というわけで、かつて25年前に本当に美しい、すばらしいマングローブに囲まれた農村が、今やこんな調子であります。こんなぐあいであります。これはもう10年、20年エビ養殖やって、使えなくなってほうり出してしまったとこであります。
次お願いします。これはアマゾンです。アマゾンは、日本の面積の6倍もあるような広大な熱帯の森林が広がっています。私も、実はアマゾンのど真ん中で1年間ぐらい先住民と一緒に住んでいたことがあるんですけども、もちろん蒸し暑いですし、虫も多いですし、住みやすいとこではないんですが、自然だけはすばらしいものがあります。このようなぎっしりと木が茂っていまして、次どうぞ。ここではまずお金になる木が切られてきます。お金になる木ありますから、とてもきれいな森林に見えてもお金になる木はほとんど姿を消しています。次どうぞ。切った後焼き払います。お金になる木を抜いた後の雑木はこうやって焼いてしまうわけです。次どうぞ。焼いた後このような光景になります。これ焼き畑と言いますが、もちろんいっぱい灰が落ちていますから、塩類は豊かになって、土壌が一時的にせよ豊かになるわけです。熱帯の土壌というのは非常に貧困なんです。次どうぞ。一つは、このような牧場に変えられます。よくハンバーガーコネクションという言葉がありますが、日本でもアメリカでもハンバーガーのチェーン店は激烈な価格競争やっています。少しでも安い肉を手に入れるためには、一番コストの安い肉は熱帯林を焼き払った後に生えてくる草の上に牛を勝手に離しておくわけです。えさなんか全く要らないわけです。物すごい疎放な牧畜なんですが、極めて安く上がる。時々ヘリコプターで見回って、ああ、500頭ふやしたとか、あるいは100頭減っちゃったとかというような大変おおらかなもんであります。肉は非常にかたいんですが、ハンバーガーつくるんですから、余り関係はないわけであります。というわけで、ハンバーガーの文化が世界的に広がっていくにつれて、中米、南米という牛の巨大な供給基地の森林が一気になくなっていくという現象が広がっています。これはハンバーガーコネクションという言い方をするわけです。次どうぞ。
そして、もう一つショッキングなのは、これも1981年に見たときは大ジャングルで、この上空を飛行機で5時間飛んでもジャングルが続いていましたが、今5時間飛んでも見えるのは全部このような大豆畑です。1970年代半ば以降、突如世界的に大豆ブーム起きます。