(3) 情報、ネットワーク
ア 地域の住民が地域の良さ(地域資源)を再発見できる仕組みづくり
地域資源を活用して、交流を推進し、地域の情報を発信してゆくためには、地域住民が地域の良さを認識し、地域に誇りを持つことが不可欠である。
このような、地域住民が地域の良さを再発見するための取り組みは、取り上げた各事例において、ほぼ共通に行われている。
例えば、福岡県浮羽町においては、「浮羽宝物Map」により、地域に点在する多数の資源を地図に落としてネットワーク化し、地域住民への周知・啓発に努めている(図表4-11)。また、三重県宮川村では、村民を対象としたバスツアーにより、地域の良さを再認識してもらう試みもなされた(図表4-12)。さらに宮崎県西米良村のワーキングホリデーや秋田県合川町の山村留学などの交流事業において、都市部からの訪問者から素晴らしい自然など地域の良さを改めて知らされる場合も多い。
このように、地域住民がわがまち、わがむらの良さを十分認識し、恵まれた環境での生活に誇りを持つことによって、はじめて地域を挙げての交流や地域情報の発信が可能となる。
中球磨地域においても、合併を機会に地域の宝物(地域資源)をまず、地図に落とし込むなど抽出作業を行い、ネットワーク化して、地域住民に知らしめることにより、住民主導による既存資源を活用した新たな事業のプランニングが容易になると考えられる。